本当に怖い瑕疵は後からやってくる。

こんにちは、公認ホームインスペクター(住宅診断士)の更新講習会に行って来ました。

 実際に多数の住宅診断を行っている林郁生氏より劣化事例の紹介がありました。

「本当に恐ろしいのは新築時には分からないコストを下げる為の手抜き工事が原因の瑕疵だ!」と言われていました。新築時には綺麗に仕上がって「安くて良い家が出来ました。」と喜んでいると後で大変な事になります。

コストを下げる簡単な方法は手間を省くことです。特に防水に関わる部分(屋根・外壁・ベランダ・窓まわり)の手抜きは住宅の寿命を縮める致命的な欠陥につながります。
これは厄介な事にシロウトでは見抜くのが困難だと言う事です。正しい施工は手間がかかる為にコストの都合でやらない所が多いのが現状です。

見えない内部の下地で手を抜くとどうなるか?まずは小さなひび割れに始まりジワリジワリと水が内部に染み込み家を腐せます。大体10年を過ぎて気づいた時には大規模な修理が必要になっています。

林氏の話では「手抜き工事が原因の大規模修理が実に多い。最初にきちんと工事をしておけば簡単なメンテナンスで済むが、大規模修理になると何百万もの費用が必要になってしまう。」

大事な部分はコストをかけてしっかりと作る事が本当のコストダウンではないでしょうか?
住宅は建てて終わりではなくて、長く付き合っていくものです。当然メンテナンス費用が発生します。
しかし、ほとんどの方が建てる時の予算だけで判断されています。住宅は服やおもちゃのように瞬間の喜びではなく人生と同じ価値なのです。

長期的な視野で住宅を判断しましょう!

この記事の著者

m-kawano1265

河野 誠

河野住宅クリニック 代表

公認ホームインスペクター(住宅診断士)
2級建築士
宅地建物取引主任者
福祉住環境コーディネーター
住宅ローンアドバイザー
2級電磁波測定士

詳しいプロフィールはこちら

人気の記事

人気の記事